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【知識】著作権、肖像権…絵を描くなら知っておきたい画像に関わる権利のこと

今や自分が描いた絵や撮った写真、動画を
誰もが簡単に公開できるようになりましたよね。

x(旧Twitter)にInstagram、YouTubeやTikTok…
企業だけでなく個人の情報で溢れています。

その反面、パクリと言われる無断使用、盗用・盗作と言った
問題もより身近に感じられるようになっています。

人の情報を悪意を持って使うのはもっての外ですが
みんなもやってるし大丈夫だろうとつい…なんてことも
よくあることです。

uca.
uca.

これまで私が推しを描いてSNSに公開してきた中で
画像を利用する際にぶつかった問題点と
自分が描いた絵を他の人に無断で使われると言った経験から
今回は著作物に関わる権利について書いてみました。

そもそも権利って何だっけ?

まず、権利ってそもそも何でしょう?

権利義務という言葉はよく耳にするし、実際に使ったりもしますが
改めて説明しようとすると上手く答えられないものなんですよね。


そんなわけで調べてみると、権利とは

一定の利益を主張し、また、これを享受する手段として、
法律が一定の者に賦与する力。
ある事をする、またはしないことができる能力・自由。
↔義務。

広辞苑

だそうです。

言い換えると、

自分の大切なことや利益について言いたい時に言える力のことで
その力は自分の大切なことを守ったり、楽しんだりする力と自由を
法律が与えてくれている。


ということになるでしょうか。

と言っても、法律とか知識のない私には理解するのが難しいですが…(汗)
法律や社会のルールを守るために必要なことには違いないですよね。

例えば、教育を受ける権利や、自由に意見を表明する権利(言論の自由)
重要な権利の一部です。

権利は法律によって保障されていますが、それによってもたらされる責任もあって
それが義務です。

自分の権利を主張するには、他の人々との対話や妥協が求められますし
社会全体の利益を守るためにも、他人の権利を尊重、侵害しないことが必要
ということになります。

次は権利について具体的な例をあげていきます。

絵を描く上で知っておくべき権利ってなに?

uca.
uca.

私のように絵を描いたり、イラストや画像を扱う人に関わる権利は
具体的にどのようなものがあるでしょう。

下の図は表にまとめたものです。 

権利としてはいろいろありますが著作に関わるものは大きく分けて3つ

  • 著作権
  • 商標権
  • 肖像権

それぞれどのようなものか順に紹介していきます。

著作権

まずは著作権。この言葉は一度は聞いたことが
あるのではないでしょうか。

総務省のホームページからのリンクで著作権法についての記載があります。
著作権法全文

…って全部読んで理解するの大変ですよね。

ただ、創作活動をする人にとっては自分の作品を守ってくれる大切な権利ですし
他の人の著作物についての関わり方についても知ることができるので
おおまかな流れだけでも頭に入れておいた方が良いかなと思います。
次でざっくりまとめてみました。

著作権の特長

・著作権とは人が作った本や音楽、絵などの作品と作品の作者を守るために、
 作者自身と作品を広める役割を持った組織や人に与えられた権利のこと。

・一定の条件下で引用や学術目的での利用は許容されることがある。

・著作権を持つ人は、作品をコピーしたり、販売または配布、放送(公共・有料含め)、
 ネットでの送信、作品に手を加え、新しい作品(二次的創作物)として発表することなど、
 無断で他人に使用されることを防止する権利がある。

・作者が亡くなると、著作権の一部(著作人格権)は消失するが、
 作者の遺族や法定相続人によって著作財産権は一定期間にわたって管理・行使される。

著作権で起きる問題

複製が簡単にできてしまう環境

インターネットの普及により、著作物のデジタル複製が容易に行えるようになりました。
これにより、著作権者の許可なく無断で著作物を配布する
著作権侵害が増加しています。

ただし、画像などの著作物を個人が使用するだけであれば
保存・保管するのは著作権侵害には当たりません。

uca.
uca.

例えば、誰かが撮った写真を構図や下絵にする場合や、
写真を見ながらデッサンの練習に使ったり模写やトレースをしたとしても
自分で保管して不当定多数の人の目に触れることがなければ
問題になることはないということです。

著作権の意識の低下または欠如

オンライン環境では特に著作権に対する意識が希薄な場合があります。
ネット上では簡単に画像や情報などのコンテンツを共有できるので、
著作権を意識したり、考えずに利用してしまうことが問題となっています。

みんなやってるし、これくらい大丈夫でしょ

軽い気持ちで保管している画像や動画をSNSなどで
インターネット上にあげてしまったり、
複製とは知らなかったり、知っていても罪の意識なく
拡散してしまう場合もあります。

プロかアマかに関わらず、人が撮った写真や描かれた絵を
無断で商品にして販売するのはもちろんアウトな行為ですが、
著作権を持った人の許可なく著作物を加工したり、著作者名の表記なしに
掲載することも著作権の侵害に当たるので注意が必要です。
※著作者が許可していなければ著作者の名前を表記しても掲載は不可です。

uca.
uca.

自分以外の人が撮影した写真を元に絵を描くことがあります。
模写のように写真を見たままに描く場合、個人が撮影された写真であれば
撮影者の許可が得られれば、SNSで公開することも可能になります。

ただし、これは撮影した画像に個人や特定の場所が写っていない場合です。

描くだけなら問題ありませんが、不特定多数の人の目に触れる行為は
他の権利が関わってくるので全ての条件をクリアにするのは難しくなります。

さらにプロのカメラマンが撮影された画像や、出版物を使用した場合、
企業や出版社の許可が必要になり、条件はより厳しくなります。

模写したものをSNSなどで公開して、すぐに訴えられるとは考えにくいですが

著作権を守ることと監視する難しさ

SNSの存在のおかげで自分が作品を知らない間に沢山の人の目に触れることは
当たり前になっていて、それだけならありがたいのですが
拡散して行くうちに誰の作品か分からなくなって
見ず知らずの人が自分の作品のように投稿してた!なんてことも。

日本人同士でもトラブルに発展したケースを聞いたことがありますが
それが海外の人だったりすると、言葉はもちろん考え方も全く違ったりして
こちらの理解を得るのに苦労する場合もあります。

uca.
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作品には必ずサインを入れること。
SNSやインターネット上で作品を紹介している場合、
サインに加えてウォーターマーク(透かし)をいれたり
SNSのURLやIDを入れることで自分の作品であることを示すことができます。
プロフィール欄に無断使用や無断転載を禁止する文を入れておくのも一つの手です。
日本語だけでなく、英語や中国語でも書いておくとトラブルを回避しやすくなります。

もしも著作権を侵害してしまったら?

著作権の侵害とは、著作権者の許可なく他人が その作品を無断で使用、複製、頒布、公衆送信、翻案などを行う行為のことを指します。
例えば、インターネット上にアップロードされた画像を勝手に自分のウェブサイトに掲載する、 著作権を持つ楽曲を無断で配信するなどが著作権の侵害にあたります。

侵害を受けた著作権者は、侵害行為を停止させるために法的措置をとることができ、 損害賠償を求めることも可能です。
侵害者が著作権法に違反した場合、 民事的な制裁だけでなく、刑事罰も科されることがあります。
罰則の対象にならないためには、
・他人の著作物を使用する際に正当な許可を得る
・フリー素材やパブリックドメインのものを使用する
こういった著作権を尊重した行動を取ることでリスクを避けることができます。

肖像権

次は肖像権
これも多くの人が目にしたり耳にしたことがあるのではないでしょうか。

インターネットやソーシャルメディアが広まったことで
芸能人や俳優、アーティスト、アスリート、著名人などの有名人はもちろん
一般の個人においても肖像権は常に意識しておきたい権利です。

肖像権の特長

肖像権とは、個人の顔や姿を写真、絵画、映像などで表現する権利のことです。

目的は主にプライバシーの保護で、
個人の同意がない状態でその肖像を使用することを制限するものです。

肖像権は大きく分けて2つの権利から成り立っています。
人格権から成るプライバシー権と経済的な面から成る財産権のパブリシティ権です。

プライバシー権

個人のプライベートな情報や個人生活を保護する権利を指します。
これには、他人による個人情報の不正アクセスや共有、
公開されることによる影響を防ぐ目的が含まれます。

例えば、個人のメールや通信の秘密を侵害されることなく守ること、
個人の住所や連絡先を無断で公表されないようにすることがプライバシー権です。

パブリシティ権

主に有名人や著名な個人が、その名前、肖像、声、特定の個人情報などを
商業利用する権利を保護するものです。

この権利は、商業的な広告やプロモーションなどで、
個人の同意なくその名前や肖像が使用されることを防ぐためのものです。

肖像権に関わる問題

プライバシーの侵害

無断で他人の肖像を撮影すると、個人のプライバシーを侵害することになります。

特に、プライベートな瞬間や敏感な情報が含まれる場合、
被写体となる個人に大きな影響を与える可能性があります。

uca.
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絵であれば、イラストや似顔絵で個人が特定できないものであれば
問題ないようですが、肖像画のように個人を特定できるものは
肖像権に関わる可能性があります。
自分の作品としてインターネット上に公開するのであれば、
パブリックドメインや許可が取れる画像を使うことをおススメします。

イメージの損害

許可を取らずに肖像を使用して、被写体のイメージが損なわれることがあります。

不適切な状況で使用されたり、誤解を招くような編集が施されたりした場合、
被写体の信頼性や評判にダメージを与えることがあります。

uca.
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一度オンライン上にアップロードしてしまった画像は
削除しても完全に消えることはありません。
許可を取る事は当然ですが、その上で被写体となってる人、見る側
双方が不快になったり傷つくことのないようにしたいものですね。

商標権

次に商標権について。

これは、産業財産権の一つで特定の商品やサービスを識別するための
シンボルや、ロゴ、名称などを保護する権利です。
企業のキャラクターやゆるキャラなどにも適用されるものなんですね。

絵を描くことには直接関係のない権利かもしれませんが、例えばロゴデザインの作成を頼まれたり、ロゴデザインのコンペに参加する場合、
あるいは自分が作ったキャラクターをオリジナルのものとして保護することも可能な権利なので紹介してみたいと思います。

商標権の特長

産業財産権の一つで、他には特許権、実用新案権などがあります。

登録は企業や団体だけでなく、個人でも可能で
キャラクターやロゴを商標として登録することで、
他の人が同じまたは似た商標を使うのを防ぐことができます。

商標の保護期間は10年で、更新が可能です。

商標は広く認知されるほど保護する力が強まり、
企業のブランドや消費者の信頼を守る役割があります。

登録された商標を勝手に使うことは著作権同様に違法で、
権利者は差し止めや損害賠償を求めることができます。

商標権に関連する問題

クリエイターにとっての問題

商標の独自性を保つ

クリエイターが新しい商品やサービスの商標を決める際は
既に存在している商標との類似性を避けて独自の商標を作る必要があります。

これによって商標の登録を確実にすることができるだけでなく
将来起こり得るトラブルを回避することができるからです。

費用の捻出

独自の商標を作成して登録する場合、手続きのための出願料や登録に費用がかかります。
さらに、保護期間は10年なので、商標を維持しようとすると
中小企業や個人クリエイターにとって費用の捻出は課題となります。

消費者にとっての問題

商品の混同

似たような商標が使われている商品やサービスがあると
見分けるのが難しく、消費者が混乱する可能性があります。
これによって信頼性の低下や誤解が起きる場合があります。

まとめ

権利に関する問題は、テクノロジーの進化とともに複雑化しています。
自分と自分の作品を守り、他の人の権利も尊重できるように
理解を深めておく必要があります。

その上でオンラインを利用して創作活動を楽しめていけるといいですね。

つむり
つむり

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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