絵を描く時に欠かせないものと言ったら
画材と、もう一つが絵を描く”場”です。
画材が油絵の具ならキャンバスですし、
アクリル絵の具なら木製のパネルや
壁面などもそれに含むことができます。
ここでは、多くの画材で使用する機会の多い
紙の種類と選び方をご紹介します。
紙選びが絵を決める!
絵を描く時に使う紙として
多くの人がまず思い浮かべるのは
画用紙ですよね。
スケッチブックでも
画用紙が使われているものが
一般的ですし
どんな画材でも描くことが
できる万能な紙です。
しかし、そのほかにも
絵を描くのに適した紙があるのを
ご存知でしょうか。
同じ画材で、同じものを描いたとしても
選ぶ紙によって
全く違う雰囲気になる場合があります。
自分の好みや画材に適した紙を知ることは
描きやすさだけでなく、
絵の出来栄えすらも決めることに繋がるのです。
それほど紙選びは重要になりますので
そもそもどんな紙の種類があるのか知らないと言う方も
これから紙を選ぶ際の参考になれば幸いです。
絵を描くための紙の種類
先に挙げた画用紙を含めて
イラストや絵を描く際に使う紙は
数多くありますが、
主なものは下記になります。
併せて使用できる画材も記載しておきます。
- 画用紙
鉛筆、色鉛筆、パステル、コンテ、クレヨン、
水彩絵具、アクリル絵具、ポスターカラー、
木炭、ペン等のインク類 - ケント紙
鉛筆、色鉛筆、クレヨン、
水彩絵具、アクリル絵具、ポスターカラー、
ペン等のインク類 - 水彩紙
鉛筆、色鉛筆、パステル、コンテ、クレヨン、
水彩絵具、アクリル絵具、ペン等のインク類 - パステル紙
鉛筆、色鉛筆、パステル、コンテ、クレヨン - 木炭紙
木炭、鉛筆、パステル、コンテ - 画仙紙
墨、顔彩 - クロッキー用紙(帳)
鉛筆、色鉛筆
馴染みのない名前もあるかもしれませんが
いろいろあるんだな~くらいで大丈夫です。
画材としては
デッサンであれば、画用紙、ケント紙、木炭紙
色鉛筆画であれば、画用紙、ケント紙、水彩紙
アクリル画は紙であれば画用紙、ケント紙、水彩紙になりますが
キャンバスであったり、紙以外の材質のものにも
絵を描く事ができます。
水彩画であれば、画用紙、水彩紙
あたりが相性がいいと思います。
ただし、水彩画で紙に水を多く含ませる描き方をする場合は
画用紙よりも水彩紙の方が適していると言えます。
水彩で紙に水をたっぷり含ませる描き方をする場合、
紙の端を糊付けしたブロックタイプであれば
水を含んでも紙がボコボコしたりよれないので
おススメです。
サイズ
画用紙やケント紙、水彩紙などの洋紙は
2つのタイプがあります。
規格サイズに裁断されたタイプ
A4だったり、四つ切だったり
決まった大きさでカットされている紙の事です。
スケッチで外に持ち出したり、
収納のしやすさを求めるのであれば
スケッチブックのようにカットされたものが
良いでしょう。
木炭紙の場合は木炭紙版と呼ばれる
サイズ(500mm×650mm)が主に使われていて
倍のサイズ(650mm×1000mm)のものもあるようです。
・紙の規格サイズ
Wikipedia
ロールタイプ
ロール紙とは、何十メートルもある長さの紙を
硬い紙の芯に巻き付けたものです。
規格サイズにはない大きさだったり
大きな画面に描きたい、大量に紙を使うなどの場合は
自由な大きさにカットできるロールタイプがお得かもしれません。
ちなみに、印刷用の紙では環境に配慮した
芯なしタイプのロール紙もあるようですね。
厚さ
紙の厚さにも種類があります。
デッサンのように何度も描き直したり
水彩画のように水をたっぷり含ませて
描く場合は厚みのある丈夫な紙が必要です。
クロッキーのように
描き直しをせずに描く場合は薄い紙でも十分です。
厚さを表す単位は3種類あります。
- 坪量(g/㎡)
- 連量(㎏)
- 紙厚(μm)
覚えておく必要はないですが
どれも値が大きくなるほど厚みが増していき
その分価格も上がるので
認識はしておいた方がいいでしょう。
質感
紙の表面は平坦なものばかりでなく
種類によってデコボコしていたり、
触るとざらざらとしたものがあります。
ケント紙は紙の目が細かく、平坦で
製図などの繊細な表現が可能になります。
画用紙や水彩紙は表面に細かな凹凸があり
目の細かさによって荒目、中目、細目、極細目の
種類に分かれます。
画用紙は中目か細目の処理が施されています。
極細目であれば細密画や植物画といった
繊細な表現が可能になりますし、
荒目であればスケッチやパステル画など
紙の質感を活かした表現ができます。
木炭紙の表面は凹凸がはっきりとしていて
ざらざらしていますが
これは描いた時に木炭などの粉が
表面にのりやすくするためのものです。
質感の違いで絵の雰囲気がガラリと変わる
場合もあるので、違いをいろいろ楽しみたい方は
お手頃なはがきサイズの紙で試してみても
いいかもしれません。
まとめ
今回は画材としての紙について書きました。
描画用の紙には一般的に知られている画用紙以外にも
様々なものがあり、鉛筆や絵の具の種類によって紙との相性があること。
大きさや厚さには規格や単位があり、用途によって選べること。
同じ性質の紙でも加工によって質感が異なり、
絵の印象が変わることをお伝えしました。
原材料やメーカーによる配合の違いもありますので
他の画材同様、いろいろ試してみて
自分のスタイルに合った紙を見つけてくださいね。